カラオケで高得点を狙えば狙うほど歌が下手になるというお話

カラオケ採点の点数にこだわればこだわるほど、人が聞いた時の歌は下手になるのではないか、と思ったのでその考えについてお伝えできればと思います。

 

具体的に言うと、精密採点とその攻略サイトを真に受けて、そういった歌い方を続けると、オク下で歌って、喉声ちりめんビブラート(不安定なピッチの揺れ)とマイクの距離でテクニックの点数を稼ぐスタイルになる気がします。

 

カラオケ採点とは具体的に言うとDAMの精密採点のことです。ジョイサウンドの採点については色んな項目(特に音程部分)で採点基準が曖昧ですし、全体的に点数が高めに設定されています。

 

DAMについては特に音程正確率というのが厳しく1/8 半音の範囲で測定されています。DAMについては製作者が攻略方法についてネット上で公開していますので(https://clubdam.info/static/advice.html)その情報も参考にしながら考察していこうと思います。

 

DAM採点で高得点を取るにはズバリ「音程正確率」と「抑揚」になります。

 

音程正確率については、予め用意されてあるピアノロール(ガイドメロディ)に対して歌声のピッチがどれだけの割合でバーにかかっているかという点が重要になります。

 

バーは横棒になっていますから、その棒に沿って歌えば、チューナーがピッチを認識し、正解のバーに対してどのくらいの正確率なのかはじき出します。

 

抑揚については、マイクで歌声の音量が測定され、演奏区間内でどれだけ小さい音と大きい音を出し分けられるか、という点が大事です。そこで1つあるテクニックがマイクを離したり近づけたりすることで、声量をコントロールするというテクニックです。

 

ようはDAMの精密採点は、マイクで拾った歌声をチューナーでピッチ測定しガイドメロディに対してどれだけ正確かという点と、声量測定しどれだけ区間内で変化をつけられたか、という2点が重要なのです。

 

マイクを離したり近づけたりは誰でも簡単にできるのでテクニックでカバーするとして、問題は音程正確率です。

 

音程正確率とカラオケ点数は比例しており、たとえば音程正確率が68%ですと点数は68〜73点くらいになりますし、正確率が90%ですと90〜95点くらいになります。

 

1/8 半音範囲でのピッチ測定ですから誤魔化しが効きません。ピッチのコントロールというのは才能の側面が大きく、ピッチが取れる人は生まれつき取れています。
そういった意味DAMの精密採点はピッチの正確性を測るとともに歌の才能を測る装置でもあります。

 

では、実際にどうすれば点数を上げられるのかですが、音程正確率を上げていけばよいわけです。ピッチをより正確に歌おうと思えば以下の歌い方をすればよいです。

 

・ピッチ練習をする
・ガイドメロディをしっかり覚えてそれ通り歌う
・小さくまとまって喉声で歌う
・声帯を締めて歌う

 

ピッチ練習すれば正確率は上がります(大体10%〜15%くらいを限度に)。

 

制作者が設けたガイドメロディ(ピアノロール)通りに歌わないと音程正確率は上昇しませんから、まずその基準となるガイドメロディを覚える必要があります。

 

原曲のメロディとガイドメロディは少し違います。原曲はしゃくりが入っていたり希にサビで#していたり(サビの盛り上がりを演出するためあえて修正していないケースも)そのボーカルのピッチの取り方の癖が反映されていたり様々です。

 

一方ガイドメロディというのは横棒でメロディがなぞられている形です。当然ですがそれ通り歌うと棒歌いになります。ですがそれが基準となっているのでガイドメロディで覚えていく必要があるのです。

 

ピッチをより正確に歌おうと思えば、腹式呼吸で歌うよりも、喉声で小さくまとまって歌った方が正確率はあがります。腹式呼吸で息を繋げて歌うと、どういうわけか音程正確率は3%〜5%くらい下がります。

 

ピッチだけに集中して小さく喉声で歌った方がバーに音程がかかる面積は大きくなるのです。

 

声帯は緩めて歌うより、締めて(閉鎖させて)歌った方が、ピッチは安定します。

 

これらの歌い方を考察すると分かるのですが、実際に人が聞いて上手いと感じる歌い方とはかけ離れていっていることがわかります。

 

実際に人が聞いて上手いと感じる歌というのは腹式呼吸でたっぷりと息を使い、それを繋げるようにして歌うことです。
フレーズ内でピッチが繋がっていく様というのが、進行の度数が感じられるようになり、人に心地よい快感を与えます。また、腹式呼吸にすることで声量も出るようになります。
声帯も適度に締めることで、いわゆるキーキー金切り音のようにはなりません。

 

抑揚についても、単純に声の声量だけで抑揚を付けるのではなく、たとえば腹式呼吸で声の圧を高めたり共鳴や裏声を混ぜることでサビにかけて声質を変化させていったりなど、声の圧と声質の変化で抑揚をつけるのが上手い人です。

 

ピッチの取り方についても、歌というのはピアノのように決められた平均律の音程が鳴る楽器ではなく、より細かいピッチコントロールで、波となって、それが繋がっていく楽器です。たとえばプロの歌声をそのままピアノロールで変換すると、メロディが全く別物となるのです。これは歌が声を出し続けて波となって繋いで繋いでピッチを取るものだからです。採点を意識して歌うとただの棒歌いになってしまいます。

 

歌が上手いかどうかの要素として「ピッチ」「リズム」「レガート感」「声の迫力(腹式呼吸で実現可)」「声の響き」など多くの項目がありますが、

 

その中でDAM採点でわかるのはピッチです。ただピッチも、チューナーのように単純に正確率を測るので、たとえば滑らかにピッチを取っていくなど、その上手なピッチの取り方などは反映されません。

 

どのくらいバーに対してピッチが合っているのかという点では参考になるのですが、高得点狙いをしすぎると、機械に向けた歌い方となり、悪い癖がついてしまうので注意が必要です。

 

テレビ番組でDAMの精密採点を使った上手な人がそれぞれ歌い合い、点数を競う番組がありますが、あの点数はヤラせなのではないかと、個人的には思っています(本当のところはどうかはわかりません)。

 

本当に上手な人の歌というのは80点台後半から90点前半くらいが多いように思いますし、すべての歌の要素を総合的に評価できるほどDAMの精密採点は万能ではないと思うからです。

 

あくまで高精度チューナーと声量をデシベルで測定できるツールです。採点ゲームの1つとして楽しむものだと思います。

 

 

 

DAMともボーカルにそういった歌い方の人が多い

DAMともボーカルとはDAMとものサービスの1つですが、それぞれの曲で一番点数が高い人の歌が選ばれ、それがDAMともボーカルとして紹介されるというものです。

 

DAMともボーカルはウェブ上やカラオケ店内で聞けます。DAMともボーカルではやはり点数で選ばれているためこれまで解説したような歌い方の人がとても多いです。

 

ダムともボーカルに採用されている人の特徴として以下が挙げられます

 

・ピッチは正確だが、一語一語ブツ切りで切れているようなピッチの取り方をしている
・喉声で細い声(体全体で歌っているのではなく喉でピッチを取っているような声)
・息が浅い人が多い(ゆえに声に迫力がない人が多い)
・声が急に大きくなったり小さくなる(マイクを離したり近づけたりしているため)
・喉声のために小刻みに震えるちりめんビブラートになっている
・終始棒歌い(サビで盛り上がらない)

 

たとえばうたスキというジョイサウンドに同じようなサービスがあるのですが、うたスキでは人が聴いていいねを押して評価するため、腹式呼吸ができていて声に迫力があったりレガート感の出ている上手い人の歌がスゴうた動画などで紹介されているのですが、DAMではすべて機械による測定のため、機械歌いの人がとても多いです。

 

精密採点が攻略された結果の歌声なのだと思います。

 

機械に向けた歌い方をして高得点を取るか、人が聞いて心地よい歌を目指すか、どちらかだと思います。

 

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